トロンボキサン

アラキドン酸は胃の健康に有効?

アレルギー諸症状や気管支ぜんそく、糖尿病や肥満などあらゆる病気の発生要因とされるアラキドン酸カスケードは、困ったシステムのように言われることもあるのですが、実はさらに複雑で高度な機能を持った代謝システムなのです。
炎症を引き起こすのと同時に炎症を抑制する働きもあり、血小板などの血液細胞が固まって血管をふさごうとする動きを押さえる機能もあります
その真逆の働きを持つホルモンも多く代謝されています。
すなわちプラスマイナス0という動きを絶えずしているのです。

その中和型機能がどちらかに傾いてしまう刺激を受けた時に、炎症諸症状など諸々の病気が引き起こされるのであって、常に体に悪さばかりをしているわけではありません。
詳細はまだわかっていない部分もあります。
現在特定ウイルスを使って培養されたアラキドン酸の研究が進められているので、いつかガンの発生メカニズムも明確にされる日が来ることでしょう。
アラキドン酸カスケードにはシクロオキシゲナーゼサイクル(COX)とリボキシゲナーゼサイクルとがあり、COXからはプロスタグランジン(PG)やトロンボキサンA2(TXA2)といった炎症諸症状の発生要因となるホルモン成分が合成され、リボキシゲナーゼサイクルからはロイコトリエン(LT)など肥満の元となるホルモン成分が合成されます。

いずれの合成物質とも血液細胞内で生成されていきます。
COXサイクルで合成されるPGE2(プロスタグランジンE2)は炎症諸症状を促進させるのと同時に抑制させる働きや血圧低下や血流促進・気管支拡張・胃粘膜保護・血液凝固抑制・体温調節・細胞膜調整・覚醒といった作用もします。
したがって炎症を予防するためにアラキドン酸カスケードが起きないように、アラキドン酸そのものの摂取を止めたとたんに、胃が荒れる・動脈硬化を促進させる・気管支ぜんそくが悪化するなど不測の事態を引き起こす危険もあることを考えておいた方が無難です。