トロンボキサン

アラキドン酸の加水分解とは?

全身の60兆個と言われる細胞膜を構成するアラキドン酸は特に脳細胞に多く含まれている成分であり、重要な脳機能活性化の一端を負う脂肪酸の1つでもあります。
とはいえ、けして多いとは言えないばかりか地上で起きているほとんどの疾患に影響を与えている成分ですから、ある人にとってはありがたくない存在かもしれません。
しかし記憶力や学習能力向上に大きな貢献をしている事も忘れてはなりません。
脳細胞の中で炎症諸症状の発生要因であると同時に抑制機能をも持つという大変複雑な動きをしています。

アラキドン酸特有の代謝システムであるカスケードはやっかいな機能も確かにあるのですが、胃粘膜を保護および血栓予防機能も持っているのでカスケードを完全に無くしてしまうというのは正しい選択とは言えません。
そのカスケードが生じるためにアラキドン酸に細胞膜外へ出てきてもらう必要があります。
この時に起きている事は、ホスホリパーゼA2という酵素の作用によって細胞膜外から水がなだれ込み、リン脂質からアラキドン酸が切除されます。
リン脂質から切り離されると、アラキドン酸はいくつものホルモンの助けを借りながら、代謝システムが始動していきます。

アラキドン酸の場合はカスケードを進めるために絶対必要になってくるのが加水分解という現象です。
代謝システムは情報伝達経路でもあります。
他にホスホリパーゼは4種類あり、加水分解がどの酵素によって引き起こされたかにより合成される物質が変わってきます。
このように脂質と脂肪酸が炭素を仲立ちにして繋がっていく形をエステル結合と呼びます。

エステル結合は脂質と脂肪酸の間で加水分解反応が起きる事により分解していきます。
アラキドン酸自体はリン脂質の1つとして細胞膜内に存在していますが、原料はリノール酸と呼ばれるn-6多価不飽和脂肪酸です。
そこからr-リノレン酸が生成され、次にジホモが、そしてγ-リノレン酸の一種である物質からアラキドン酸が合成されます。