トロンボキサン

アラキドン酸の供給源

人間のみならず動物生体が生命を維持していくのに欠かせない要素としてタンパク質・糖質・脂質があり、それぞれに特有の特徴と機能を持っています。
特に脂質は全身の細胞膜を構成する主要成分の1つであり、エネルギー源であり伝達物質の伝達を司る各種生理機能の源です。
自力で生成できる脂質もありますが、ほとんど生成されない脂質もありますので、食事から摂取する事によって栄養バランスを維持する事ができます。
体外からの補給を必須とする脂質は必須脂肪酸と呼ばれるもので、w系とα系の脂肪酸にリン酸とグリセロールとが結合している二重構造になっており、リン脂質と呼ばれています。

リン脂質は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とが含まれています。
飽和脂肪酸は常温で固まりにくく酸化しにくい性質を持っていますが、不飽和脂肪酸は常温で固まりやすく酸化しやすい性質があります。
不飽和脂肪酸はさらに二重構造の脂肪酸を1つだけ保有している一価不飽和脂肪酸と、いくつも保有している多価性不飽和脂肪酸とがあります。
一価不飽和脂肪酸は主にキャノーラ油・バーム油・ひまわり油・紅花油などの植物油に含まれておりオレイン酸を多く含んでいます。
多価性不飽和脂肪酸はαリノレン酸を主成分とするw3系とリノール酸を主成分とするw6系との2つに分類できます。

αリノレン酸は主に動物性脂質に含まれており、代表的な物質にアラキドン酸があります。
リノール酸は動物・植物両方に含まれており、代表的な物質にEPAやDHAがありますが比率で見ると魚介類に多く含まれています。
したがって、アラキドン酸を豊富に補給するのであれば、動物から補給するのが良いでしょう。
ただし適量は150mg/1日と言われているので、さほど大量に摂取する必要がありません。

アラキドン酸はほんの少しの量で著しい変化を体感できるものですから、日常の食事を肉・魚でバランス良く補給していれば自然に摂取する事ができます。
母乳からも摂取できるので乳幼児も母乳で育っている限りはさほど意識する必要がありません
工業化したい場合はMortierella属カビを培養してアラキドン酸を人工生成する事ができ、すでに粉ミルクなどに活用されています。