トロンボキサン

アラキドン酸とトロンボキサン

アラキドン酸は大変複雑な構造と代謝システムを持つ成分であり、積極的な摂取を進める積極派と副作用の大きさに懸念を示す慎重派両方の研究者から注目を集めています。
厚生労働省も国際機関もアラキドン酸の効能を高く評価しているにも関わらず、安全面での議論は未だに続いています。
そのようなわけでアラキドン酸をサプリメントから求めたくても店頭では探しにくいという不便さはありますが、認知症治療や自閉症治療への期待が益々深まっている現実もありますので、研究がさらに進むことを期待したいところです。
アラキドン酸は炎症を発症させる機能と同時に胃腸や動脈硬化予防機能も併せ持っています。
体内にアラキドン酸が大量に取り込まれると、細胞膜を構成しているリン脂質にホスホリパーゼA2という酵素が反応する事によって、アラキドン酸がリン脂質から遊離されます。

次にリビキシゲナーゼ(LYN)という酵素が反応して5―HPETEが合成されます。
一方COXという成分も同時にアラキドン酸を刺激してPGG2という物資が合成されます。
PGG2からはPGH2を経てトロンボキサン(TXA2)およびPG群がいくつも合成されます。
5-HPETE からLTA4を経てLTC4―LTD4―LTE4というように次々に代謝していきます。
5―HPETEは5-HETEを経てLTBという物質を生成します

トロンボキサン・LTC4・LTD4・LTE4・LTBを総称してエイコサノイドと呼びます。
エイコサノイドは炎症諸症状が発生するシステムであり、それぞれに炎症の各症状を受け持っています。
トロンボキサンは血小板を固まらせる作用の他に血管壁や気管支を収縮させる働きがあり、気管支ぜんそくを発症させます。
トロンボキサンの動きを抑制させる医薬品として、塩酸オザグレルやセラトロダストやラマトロバンなどの医薬品が開発されています。
これがアラキドン酸カスケードと呼ばれる炎症システムです。